おおきくなりません

「おおきくならないよ」

前歯が抜けたヒヨコ売りのおじさんが僕に声をかける。

「いつまでも小さくてかわいいヒヨコのままだよ」

その声に引き留められて、僕はふんわりした羽毛に包まれたヒヨコの頭を撫でる。

「本当におおきくならない?」

と訊ねるとおじさんは自信を持って、

「おおきくなりません」

と言った。

「ただひとつ約束してくれよ、坊や。絶対水を飲ませないこと。飲んだら死んじゃうからね。」

僕はお祭り用にもらったお小遣いでふわふわのピンクのヒヨコを手にした。

おまえは僕の家来だ、僕のいうことはなんでもきくんだよ。そしたらいっぱい可愛がってあげる。

ヒヨコは真っ黒な小さな目で僕を見上げる。

僕はその夜、ヒヨコを枕元において眠る。

いつまでもおおきくならないヒヨコと大好きな夏の匂いに包まれて。

そして僕は翌朝、冷たく、動かなくなってるヒヨコの姿を見るのだ。

セミの声が僕の耳の奥で、交差するように反響する。

おおきくならないと死んでしまうんだ、と僕は学び、ヒヨコと同じ色のホウセンカの咲き並ぶ庭の隅にピンクのヒヨコを埋める。


---


わたしは、すこしだけ“おおきく”なった。

成長期終わってなかった説。

比喩ではなく、本当に身長がのびていた。

Comments:

- @ 2013-03-31 (Sun) 10:01

このコメントは管理人のみ閲覧できます

no name URL @ 2013-03-31 (Sun) 11:47

重度の中2病ですね・・・

10年前ならまだしも
いまだにこんな文章を誇らしげに書く人が居るとは・・・

- @ 2013-03-31 (Sun) 15:18

このコメントは管理人のみ閲覧できます

URL @ 2013-04-01 (Mon) 08:57

もう過去の人

- @ 2013-04-01 (Mon) 09:24

このコメントは管理人のみ閲覧できます

- @ 2013-04-02 (Tue) 02:51

このコメントは管理人のみ閲覧できます

asc URL @ 2013-04-02 (Tue) 21:08

1年振りなのに本文もコメント欄も平常運転すぎて恐怖した

あく鯖くん URL @ 2013-04-05 (Fri) 00:08

まってた

Comment Form

Home > > おおきくなりません